ツルツルシコシコの蕎麦
名物の「へぎそば」を食べに新潟県は十日町市へ。
「へぎそば」とは、織物の糊付けに用いる布海苔(ふのり)をつなぎにした蕎麦で、ひと口大に丸められて、「へぎ」と呼ばれる木の器に、きれいに盛り付けられた蕎麦である。
数人前がひとつの「へぎ」に盛り付けられる。おおよそ五合で二人前、一升で四人前くらいである。われわれは大食いであり、空腹でもあったので、二人で八合を注文。
うっすらと緑がかっているのは、つなぎに海草を用いているからであろうか。
ひと口食べて、この蕎麦が、普通一般のいわゆる蕎麦とは全くの別物であると知った。糊の原料になるものを、つなぎに使っているからであろうか、表面がツルツルしていて、蕎麦ではありえない腰の強さなのである。蕎麦の香りはよくわからないが、ほのかに海草の匂いがする。蕎麦好きの人が、なにも知らずにこの蕎麦を食べたら、なんじゃこりゃあと思うに違いない。
最初は、一般的な蕎麦のイメージからかけ離れていたために驚いたが、食べ進んでいくうちに、おいしさがわかってきた。魚出汁のつゆもこの蕎麦によく合う。
だがしかし、二人で八合は多すぎた。最近、年のせいか小食になってきたので、あまり無茶はしないようにせねば。
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