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リベンジ中門岳

リベンジ…松坂大輔のおかげで、雪辱を果たすとか借りを返すとか再挑戦とかの前向きな意味で日本語に定着していますが、英語本来の意味は復讐報復仕返し怨みを晴らすといったドロドロ怨念を感じさせる言葉であります。

そういうわけで、リベンジという言葉を気軽に使うのに、ちょっとした心の抵抗があるのですが、今回の山行はまさにリベンジ!

リベンジ会津駒!リベンジ中門岳!

そう、ちょうど一年前、登りの途中で足がつって一時間以上も身悶えし、通りすがりの熟女登山者様たちに塩やら漢方薬やらを分けていただき、なんとか会津駒までは登ったものの、中門岳へは登頂かなわず無念の敗退となったK女史の、まさに執念と怨念のリベンジの日なのであります。

Img_4810

今回こそはと万全を期し、大量の水に塩飴に漢方薬も用意し、昼食は全てわたくしに用意させるという手段で軽量化もし、準備万端気合充実のK女史なのです。

これでまた足がつったら、ネタ的にはおいしいですよね。

「そういうこと言わないの!!」

怒られましたが、やはりネタ的においしいので、なんとかがんばってみます。

Img_4652

過去二度の足つり事件を分析をすれば、どちらもオーパーペースで休憩もとらずに急登を登り続けているうちに…という傾向があります。そこで、序盤からペースを上げて登ります。あまり早過ぎても付いてこないでしょうから、付いてこれるけど足はつる程度の絶妙のスピードで登ります。

が…全く付いてきません。マイペースを維持しているようです。適当に写真を撮ったりして、勝手に休憩もしています。どうやらペース配分を学習したようです。

Img_4814

そうして登り道を登り続け、事件現場に到着しました。

樹林帯を抜けて高層湿原に出てすぐ、目の前には会津駒ヶ岳への稜線が広がっています。

「あれ?もうここ?」

昨年は、ここへ来るまでも痙攣する足をだましだまし登ってきたK女史なのでした。

「こんな歩きやすい道だったんだ…」

足がつって動けなくなって一時間半ほど身悶えしたベンチを見下ろしながら、K女史は言い放ちました。

「高尾山と同じくらい楽勝だった」

調子に乗ってるようです…。

Img_4796

ガスも晴れて青空も広がってきました。まずは会津駒へ向かいます。

駒の池の周辺のハクサンコザクラの大群生は、いまが盛りと咲き乱れていて、草原が薄紫色に染まっていました。

Img_4674

会津駒の山頂からさらに先へ。いよいよここから本格的にリベンジ開始です。

木道を歩き、おだやかな湿原を越えていきます。

ワタスゲ、イワウチワ、イワカガミ、ショウジョウバカマ。たくさんの花が咲いていて、K女史は立ち止まったりしゃがんだりしてなかなか進みません。

Img_4601

ゆっくりゆっくりゴールへと向かいます。

ゆるやかな起伏の湿原をいくつか越えると、目の前に大きな池が現れます。中門大池です。

「お~、ついに来た~」

Img_4757

「会津駒ごときで足を攣るんだ」とか、「会津駒に行ったら中門岳まで行かないと」とか、いろいろ言われて忸怩たる思いであったK女史も、ここまで来てようやく満足気です。さらっと登ってしまうよりは、よほど印象深い山となったことでしょう。それぞれの人の心の中に、それぞれの人の山があるのだから、これでいいのです。

大池をあとにして、木道の終点の本当の山頂へ。

「山頂の棒はないの?」

ないです。なので、なんとなくそのへんで記念写真を撮りました。

「あ〜、来れてよかった〜。ほんとによかった〜」

ほんと、よかったです。

Img_4774

さらに先の三角点まで行こうとしましたが、雨上がりでドロドロ滑るので断念しました。まあ、ここまででOKでしょう。

帰り道、もう一度会津駒に登るか尋ねると、「もういい…」と言うので山頂は巻き、K女史の軽量化のために全てわたくしが用意した昼食を駒の小屋で食べてから下山しました。

快調に下って問題なく下山。
これでようやくK女史積年の怨みも晴れたことでしょう。

めでたしめでたし

 
 

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⑨ 北関東・尾瀬」カテゴリの記事

コメント

「リベンジ」って言葉を気軽に使ってましたが、本来の意味はそんなオドロオドロシイものだったんですね。
積年の恨みとかまったくないですよ〜笑

今年また同じ山に登り、さらに中門岳まで行ってみて「会津駒ケ岳に行くなら中門岳まで行かないと」と言っていた方の気持ちもわかりましたし、足が攣って苦しんでいる私にお薬やお塩を分けてくれた方々にも、「また来ればいいんだから。それが山だから。楽しみがまた増えたんだから」と笑顔で言ってくれたあずわささんやS子先輩のお気遣いにも、改めてじんわりしてました。

また足が攣ったらネタになるというブログの言葉はたぶんウソですね^ ^
今年は足は絶対攣らないように、どんなことがあっても中門岳までは行けるようにと、言葉にこそしないものの、私の荷物を極限まで減らそうとしてくれたあずわささんの優しい気持ちがありがたかったです。

お昼に作ってくれたホットサンドとスープ、美味しかったですよ。冷たい桃ゼリーも美味しかったです!
これまで食べてきた中で、1番美味しいランチでした。

会津駒ケ岳は、お山も、このお山の思い出の中の人たちも、優しくて大好きです。1年前に駒の小屋前で出会ったaさんとも、ネット上ですがちゃんと繋がってますしね♪

ほんとにありがとうございました。
またよろしくお願いします♪


いやぁ、もしまた足がつったら、それはそれでおもしろいなと本気で思ってたんですが、しゃらっと登ってしまって残念...じゃなくて、ほんとよかったですね。
事件現場に到着した時の、高尾山と同じくらい楽勝だった...という言葉が忘れられません。あれはウケました。ええ、その通りですね。高尾山並みに楽勝でしたね笑

食料に関しては、昨年の会津駒に引き続き、今年の雲取でも異常に重たい食材を背負ってて、あの時も足が...いえ、この話題はやめましょう。
まあ、山でおいしいものを食べたい気持ちもわかりますが、そういうのはほどほどにして、これからは乾物のみの山食でお願いします。

なにはともあれ自分にとっても、前回今回合わせてずっと心に残る山になりました。
学ぶことも多かったし、いっしょに行けて、そして足をつっていただいて、ほんとうにありがとうございました。

また忘れたころに、あの「イタタタタタタタターー!!」という叫び声を耳にするのを、密かに楽しみにしております。

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