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ヤマレコ

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カテゴリー「⑤ 南アルプス」の23件の記事

九月の五日間 〜 その5

光岳の山頂から10分ほど先へ進むと、光石という大岩がある。
旅の終着点は、その光石の上と決めてある。

山頂を越えて樹林帯を進んでいくと、しだいに周りの木々が薄くなり、やがて目の前に大きな岩が現れた。
あそこだ。長かった旅も、あそこでついにおしまいだ。

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九月の五日間 〜 その4

南アルプス南部に、南岳という山がある。

山好きな人々でも、この山を知っている人は、それほど多くはないだろう。
かくいう自分も、全く注目していない山であった。

主要縦走路中にあるこのピークの標高は2702m。それは、日本で90番目に高い白山と同じ標高である。
上河内岳の付属峰とされているため、日本の山の標高順表には載ってないが、唐松岳や蝶ヶ岳、爺ヶ岳よりも高いのである。

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九月の五日間 〜 その3

三日目。
この日が、今回の縦走中で最も厳しい行程になる。
やり切るには、一にも二にも早出することだ。

早朝はなかなかシュラフから出られないのが常である。下界でも、目が覚めてから起き上がるまでに、いつもずいぶんな時間がかかってしまう。
寒いとよけいにシュラフから出る気になれないので、いつもはあまり着ることのないダウンの上下を着てシュラフに潜り込んだ。
極度の暑がりで、ダウンなど着なくても寝れるのだが、早朝はさすがに少々寒い。寒くて眠いとシュラフから出るのも億劫になるので、着たまま寝ておくことにしたのだ。
寝るときに暑すぎないよう、シュラフは夏用のペラペラのにしてある。

こうして、自分的には珍しく暗いうちから準備をし、手順通りにパッキングをすませ、出発したのは午前四時少し前であった。

よし。遅くとも四時には出発したいと思っていたのだ。
これで第一チェックポイントはクリアした。

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九月の五日間 〜 その2

二日目の朝。
漆黒の闇が、濃い紺色に変わり始めたころ出発。

小屋から少し登れば森林限界を超える。
雲海に浮かぶ富士の頂が見える。今日も天気は上々だ。

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九月の五日間

ついに来た。とうとう来た。いや、ようやく来れた…かな。

ずっと憧れていた南アルプス南部の山々へ、ついにとうとう登るのだ。

東海地方で育った自分にとって、南アルプスというのは比較的身近な存在だった。
でもそれは、地元からそれなりに近いというだけであって、自分がそこに登る日が来るなんて、当時は全く考えたこともなかった。
近所の里山を適当に走り回っていた少年にとって、南アルプスというのはいつか登る目標の地ではなく、辿り着くこと叶わぬ異世界であった。

いまのように、多くの登山者が気軽に高山へ出かける時代ではなかった。そこへ行けるのは、訓練を積み重ねた選ばれし者たちだけだったのだ。

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Beyond the Skyline

夜明け前の稜線に上がり、早朝の澄んだ空気と刻々と移り変わる空の色をゆっくり満喫。

東の空がずいぶん明るくなってきた。急がなきゃ。ピークまで登ろう。

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約束の山

不意打ちをくらった。

森林限界を越えると、いきなり目の前に現れた山頂へ至る稜線。この風景を目にしたとたん、一気に溢れ出した。

なぜあそこへ登るのか、なぜ登らなければいけないのか。

忘れていたわけではないけど、日々の雑事にまぎれて、いつのまにか意識の奥底へと沈んでいた想い。登らなくちゃいけない理由はいつしか薄くなり、登ったことがないけど登ってみたい山のひとつになっていた。

でも、この風景を目にした瞬間、あらゆる想いが心の奥底から吹き出してきた。

それは、あまりに突然であまりに多量だったので、言葉にすることができず、溢れる想いはキラキラ輝く光の粒に結晶して、両の瞳からこぼれ落ちた。全身が痙攣して震えが止まらない。

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星の眠る山

抱えた想い出を
白砂に埋めていきましょう

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夜明けのビクトリーロード

甲斐駒ヶ岳の向こうに太陽が姿を現した。

夜が終わり朝が始まるこの時間。一日のうちで最も美しいこの刻を、3000m級の稜線で迎える幸せ。

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艱難と逡巡の日向八丁尾根

キツい…。これは…たどり着けないかもしれない…。

日向八丁尾根で甲斐駒ヶ岳へ。何年も前から心にあったルートにようやく挑戦しているというのに…。

尾白川渓谷から日向山を超えて、大岩山への長い長い樹林帯を登る。まだ3分の1も来ていない。まだあと1000m以上も高度を上げなければならない。

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